箱根駅伝や全日本大学駅伝で注目を集める駒澤大学の伊藤蒼唯選手。
2025年11月の第57回全日本大学駅伝では5区で区間新記録＆最優秀選手賞（MVP）に輝き、1月3日の第101回箱根駅伝では再び6区を任され、1時間00分08秒で区間2位・復路優勝の立役者となった、今もっとも勢いのある大学ランナーの一人です。
その快走の裏には、“家族でつないできた陸上の絆”があります。
父・伊藤桂太さんは、島根県立出雲工業高校で指導にあたる熱血コーチ。
そして母、弟たちも全員がランナーという“陸上一家”です。
なかでも、父の叶えられなかった箱根駅伝への夢を息子が実現した「親子二代のストーリー」は、多くのファンの心を動かしました。
この記事では、そんな伊藤蒼唯さんの“走りのルーツ”を家族の視点から掘り下げます。
この記事でわかること
- 伊藤蒼唯さんの父・伊藤桂太さんの経歴と現在の活動
- 出雲工業高校での指導者としての一面
- 母や弟たちも含めた陸上一家の家族構成
- 箱根駅伝で叶えた“父子二代の夢”とは
- 伊藤家が大切にしている「がんばるきもち」の意味
伊藤蒼唯の父は出雲工業高の指導者！
伊藤蒼唯さんの陸上の原点には、父・伊藤桂太さんの存在があります。
出雲工業高の指導者として後進を育てながら、息子の成長を誰よりも近くで見守ってきた人物です。
親子二人三脚で歩んだ“駅伝人生”は、まさに出雲を代表する親子の物語です。
地元・出雲で後進を育てる情熱コーチ
結論から言えば、伊藤桂太さんは「選手以上に、指導者として輝いている人」です。
現在は出雲工業高校陸上部の顧問として、高校生たちの育成に尽力しています。
部員数 男子 9 名 女子 1 名
顧 問 主顧問 金森直人 副顧問 渡部俊 日下光広 部活動指導員 伊藤桂太 布野雅士
引用元：izumo-th.ed
その指導は厳しくも温かいスタイル。
「一心不乱」「がんばるきもち」という言葉を常に伝え、精神面を大切にすることで知られています。
息子の蒼唯さんもこの言葉を座右の銘にし、今や駒澤大学の看板選手へと成長しました。
山梨学院大時代に見た箱根の夢が親子をつなぐ
桂太さん自身も、かつて山梨学院大学で長距離を走った元ランナー。
しかし、箱根駅伝出場の夢は叶わず、大学時代は地元大会で地道に走り続ける日々でした。
その未完の夢を、息子が引き継ぎます。
2023年、伊藤蒼唯さんが箱根駅伝6区で区間賞を獲得。
2023年の第99回箱根駅伝では、伊藤蒼唯さんが6区を任され区間賞を獲得しました
出典：毎日新聞 箱根駅伝2023記事
そして2025年の第101回大会でも同じ6区を走り、1時間00分08秒で区間2位。駒澤大学の復路優勝＆総合3連覇に大きく貢献しました。
さらに2025年11月の全日本大学駅伝では5区で従来の区間記録を26秒更新する35分01秒の区間新記録を樹立し、大会MVPに選出。ルーキーイヤーから3年連続で大学駅伝の主要区間で表彰される“怪物”へと成長しています。
親子二代の駅伝ストーリーは、今も地元・出雲の誇りとなっています。
SNSでも話題！息子を応援する熱血パパの素顔
桂太さんは、SNS上でも人気の存在です。
出雲駅伝の中継では、息子のゴールシーンに思わず映り込んだ姿が“親子ドアップ”と話題に。
「実況が熱すぎる！」「まるでチームの一員」とコメントが殺到しました。
そんな桂太さんの投稿には、いつも家族愛があふれています。
勝っても負けても「がんばるきもち」で締めくくるその言葉に、ファンは温かい気持ちになるのです。
伊藤蒼唯の家族は全員ランナー
伊藤家は、まさに“走る一家”。
父・桂太さんだけでなく、母も弟たちも陸上経験者という「駅伝ファミリー」です。
家族それぞれのストーリーが重なり、今の伊藤蒼唯さんを形づくっています。
母も元ランナーで家族をまとめる見えない監督
母・（名前非公表）は、かつて長距離で活躍した元ランナーと紹介されています。
出雲駅伝や箱根の応援では、家族全員をまとめる“見えない監督”のような存在です。
蒼唯さんはインタビューで「母がいたから家族が一つになれた」と話しています。
「がんばるきもち」という家族の合言葉も、もともとは母の口癖から生まれたそうです。
弟たちも全国で活躍！三兄弟の駅伝DNA
伊藤家には、蒼唯さんのほかに2人の弟がいます。
次男の凪沙さんは出雲工業高で駅伝部に所属し、中国地区大会にも出場。
三男の三葉さんは中学駅伝で全国大会を経験し、「次世代のエース候補」として期待されています。
兄を追う姿勢は真剣そのもの。
家族で同じタスキをつなぐように、それぞれのフィールドで走り続けています。
がんばるきもちでつながる伊藤家の絆
伊藤家に共通するのは、努力を楽しむ心。
結果よりも「全力を出し切ること」を大切にする姿勢です。
駅伝中継に映る家族の応援シーンには、笑顔と涙が入り混じります。
そして、父の声援に背中を押され、息子が走り抜ける。
この親子の姿が、今の陸上ファンに一番響く“リアルな絆”なのです。
父の夢を息子が叶えた！箱根駅伝でつないだ親子の想い
箱根駅伝、それは父・桂太さんにとっても、息子・蒼唯さんにとっても、特別な場所でした。
かつて叶わなかった父の夢を、息子がタスキで受け継いだ。
その瞬間、家族の物語は「応援する側」と「走る側」を超えた、ひとつの絆に変わったのです。
叶わなかった箱根への想いを息子がタスキでつなぐ
若き日の桂太さんは、山梨学院大学で長距離ランナーとして汗を流しました。
しかし、あと一歩で箱根駅伝のメンバー入りを逃し、その悔しさを胸に社会人ランナーとして走り続けました。
息子の蒼唯さんが駒澤大学に進学したとき、桂太さんは多くを語りませんでした。
けれども、Xの投稿にはこう綴られています。
「夢を託したタスキを、息子が受け取ってくれた」
それは、父から息子への言葉ではなく、“同じランナー”としてのリスペクトでした。
6区区間賞に込められた家族の願い
2023年の箱根駅伝。復路の6区を任されたのは、当時1年生の伊藤蒼唯選手。
下り坂の難区間を駆け抜け、見事区間賞を獲得しました。
ゴール直後、桂太さんのXには「涙が止まらない」「あの時見られなかった景色を息子が見せてくれた」と投稿が。
家族全員がテレビの前で泣いたというその日、“家族の夢”がようやく現実になった瞬間でした。
がんばるきもちが導いた親子二代の奇跡
伊藤家の合言葉「がんばるきもち」。
それは単なる励ましの言葉ではなく、
どんな時も自分に負けない気持ちを持つ――という家族の哲学です。
父が教え、息子が実践し、家族が信じ続けたその言葉が、箱根の舞台で見事に花開きました。
勝ち負けを超えた“親子の駅伝”が、多くの人の心を動かしたのは、その努力と想いがリアルだったからにほかなりません。
まとめ
ここまで「伊藤蒼唯の父は出雲工業高の指導者！家族は全員ランナー」と題してお送りしました。
伊藤蒼唯選手の強さの根底には、家族全員が支え合って築いてきた“がんばるきもち”の精神があります。
出雲工業高で生徒を導く父・伊藤桂太さん、家族をまとめる母、そして兄を追う弟たち。
それぞれが走り続ける姿が、伊藤蒼唯選手のモチベーションそのものになっています。
特に、箱根駅伝で父の夢を継ぎ、区間賞を手にした瞬間は、単なる勝負を超えた「親子二代の物語」。
情報ではなく“想い”でつながるストーリーが、多くのファンを惹きつけました。
ポイントまとめ
- 父・桂太さんは出雲工業高の熱血指導者
- 家族全員がランナーという“走るDNA”を継承
- 母の言葉「がんばるきもち」が家族の原点
- 箱根駅伝で親子二代の夢が実現
- 陸上一家として次世代へ続く絆
2025年11月現在、大学3年生の伊藤蒼唯は全日本大学駅伝5区区間新記録＆MVP、第101回箱根駅伝6区で復路優勝の立役者となり、父・桂太さんが40年前に叶えられなかった箱根の優勝テープを、今度は“親子で”切るという奇跡を成し遂げた。
“がんばるきもち”は、もう次の世代へと受け継がれています。
